入浴介助の効率化が進まない原因は「お湯の扱い方」にある?
入浴介助の「効率化」を考えるとき、移乗や洗身など、入浴者への直接的な介助に目が向きやすいもの。
しかし実際には、入浴介助の前後にも多くの業務が発生しています。
浴槽にお湯を張る。湯温を確認する。入浴後には排水や清掃をおこなう。
こうした作業は日常業務として「当たり前」になっているため、あらためて負担として意識する機会は少ないかもしれません。
けれども、その当たり前の工程を一つひとつ見直してみるとどうでしょうか。入浴介助を圧迫している要因は、移乗や洗身だけではないことに気づくはずです。
普段はあまり意識しない「お湯の扱い方」に目を向けると、機械浴槽選びの観点も少し変わってくるかもしれません。
①入浴前:お湯の準備・管理にかかる時間を見直す
入浴介助は、入浴者を浴室へ案内した瞬間から始まるわけではありません。
その前には、浴槽にお湯を張る、湯温を維持・確認する、といった準備が必要になります。
一回あたりはほんの数分でも、それが毎日、入浴者ごとに繰り返されるのです。
入浴する人数が多い施設ほど、その積み重ねは小さくないものになっていきます。
これらはもちろん、お湯をためてつかる貯湯式において、安全で快適な入浴に欠かせない工程ばかり。しかし、機械浴槽を選ぶ際には、工程ごとにトータルでかかる時間に目を向け、「工程自体を見直せないか」という視点も持っておきたいところです。
たとえば、「セレーノ チェアイン」のようなシャワー浴(ミスト浴)を採用した機器では、浴槽へお湯をためる工程そのものがありません。
(写真) セレーノ チェアイン HK-3800-S
入浴方法を変えることで、準備作業の負担を軽減できる場合もあるのです。
②入浴中:「身体を洗う」と「湯船につかる」に着目する
お湯の扱い方による違いは、準備段階だけではありません。実は、入浴中の介助工程にも影響します。
一般的な入浴では、「身体を洗う」と「湯船につかる」は別々の工程としておこなわれます。貯湯式であればこの2つの工程をまとめることはほぼ不可能ですが、お湯を浴槽内に張らないシャワー浴であれば、入浴しながら身体を洗うことが可能になるのです。
たとえば、「セレーノ チェアイン」には、自動で洗身・洗い流しまでをおこなう「おまかせコース(3分/5分)」が搭載されています。座ったままで入浴する間に洗身までできるため、介助者が身体を洗う工程の負担軽減につながります。
(写真) セレーノ チェアイン HK-3800-S
さらに、臀部など洗いにくい部位も、入浴者の身体を大きく動かしたり体位を変えたりすることなく洗身できるのが特長です。
(写真) セレーノ チェアイン(HK-3800-S) 臀部洗浄シャワー
介助者にとっては洗身の負担軽減につながり、入浴者にとっても身体を動かされることによる負担を抑えられます。
寝たままでシャワー浴をおこなえる「セレーノ」でも、ボタンひとつでシャワーとボディソープを切り替えられるため、入浴と同時に洗身できます。
(写真)セレーノ HK-3100
また、洗身・入浴と並行して、備え付けのハンドシャワーで洗髪もおこなうことで、さらなる時間の短縮も。
入浴による身体的な負荷が心配な方でも、わずか5分程度で心地よい温浴体験を得られます。
入浴と洗身を別々に考えるのではなく、一連の流れでおこなえることも、シャワー浴ならではのメリットといえるでしょう。
③入浴後:排水や清掃、「入浴順の調整」の手間を考える
「入浴介助」の後にも、排水や清掃、次の入浴者を迎えるための準備など、現場の仕事は続きます。
こうした後工程は、入浴者から見えにくい一方で、現場スタッフにとっては欠かせない業務の数々。特に、一日に多くの入浴者を受け入れる施設では、その積み重ねが運営全体の負担につながることもあります。
シャワー浴の「セレーノ チェアイン」や「セレーノ」であれば、排水の手間や時間が不要です。
また、お湯をためない方式ならではのオープン型の浴槽は、清掃がしやすいことも特長のひとつ。もし浴槽の汚れが気になっても、その場ですぐにサッと拭き取ったり、シャワーで流したりもできるので、次の入浴者を長時間待たせずにすみます。
(写真左)セレーノ HK-3100
(写真右) セレーノ チェアイン HK-3800-S
さらに、お湯の管理に関わる業務は、物理的な入浴介助だけではありません。
入浴者の状態によっては、感染症対策の観点から入浴順の調整が必要になる場合もあります。こうした判断もまた、日々の運営を支える大切な業務ですが、安定した入浴運営をめざす上でネックとなるのも事実。
「セレーノ チェアイン」や「セレーノ」のように、常に新しいお湯でシャワー浴をおこなえる機器であれば、感染症や疾患の有無で順番を分けるという調整が不要になります。
お湯の扱い方を考えることは、単なる作業工程の見直しではなく、施設運営そのものの見直しにつながるといえそうです。
工程を減らすことで、時間が生まれ、ケアにゆとりが生まれる
ここまで見てきたように、お湯の扱い方によって「入浴前・入浴中・入浴後」というそれぞれの工程で違いが生まれること、お気づきいただけたでしょうか。
一つひとつの短縮時間はわずかでも、それが積み重なれば現場に余裕が生まれます。
入浴者とのコミュニケーションにあてる時間。
見守りやケアを、より丁寧におこなう時間。
そして、スタッフの身体的・精神的な負担を軽減し、ゆとりを持って介助に向き合うための時間。
機械浴槽選びというと、どうしても移乗や入浴中の介助のしやすさなど、入浴そのものに目が向きがちです。
一方で、その前後も含めた「お湯の扱い方」に目を向けてみると、見えてくるものも変わるかもしれません。